10/30よりイタリアの生産者を訪問しています。
4日目の今日はフリウリヴェネツィア・ジューリアにある生産者、VOSCA(ヴォスカ)のワイナリーに行ってきました。
VOSCA はイタリアとスロヴェニアの国境近くに位置し、寒暖の差を生かした白ワインの名産地にあります。
家族経営なのでワイナリーもとても小さいです。
ここで地場品種のフリウラーノを中心にマルヴァシア、ピノグリージョ、ソービニオンなどを生産しています。
ワイナリーの入り口には栗とザクロが置いてありました。
秋ですね。
こちらがヴォスカのワインとオーナーの”フランチェスコ”さん。
カーサブォーナで現在取り扱っている VOSCA のワインはフリウラーノとマルヴァシア、白の2種類ですが、この他にも色々試飲させていただきました。
ピノグリージョ、ソーヴィニオンなども作っているので飲ませてもらいましたが、特にソーヴィニオンが綺麗な酸味としっかりとした果実味が感じられ余韻も素晴らしくて印象的でした。
こちらがワイナリーの近くにあるブドウ畑です。
丘の斜面を利用した南向きに広がる畑で、良質なブドウを栽培しています。
ブドウは全て自分の畑で栽培されているものを使用しています。
ちなみにこの丘の向こうがスロヴェニアです。
こちらが醸造庫。
今年収穫した白ワインを昔ながらのセメントタンクで醸造しています。
セメントのタンクは洗浄などの手間がステンレスに比べてかかりますが、温度変化が少なく比較的自然な作り方をする生産者などを中心に近年見直されています。
味見のためにタンクから直でグラスに入れてくれたソービニオン。
まだ醸造過程とは言え、既にソービニオンの果実味と酸味が豊かなワインが出来上がりつつあります。
他にも色々とタンクからの直出しでテイスティングさせていただきました。
来年の出荷時期が今から楽しみです。
さて、今日はもう一つスロヴェニアのワイナリーにも行ってきました。
ヴォスカのワイナリーから車で走る事10分程度でスロヴェニアの国境です。
普通に看板が出ているだけなのでボーっとしていたら見過ごしそうですね。
我々から見るとほぼイタリアと変わりない風景ですが、よく見ると道と家々がとても綺麗に整備されています。
スロヴェニアのイタリア国境付近もやはり白ワインの名産地で、シャルドネやソーヴィニオン、ピノグリージョなどの品質の高いワインが造られています。
こちらが今回訪問させていただいたワイナリーです。
左の方はイタリア人の醸造家ですが、右の方は顔つきも完全にソロヴァニアな感じ?で東欧な雰囲気です。
ちなみにイタリア人の方は当然ですがイタリアから通っているそうで、国境というよりは隣町感覚ですね。あ、あと真ん中のイタリア人は一緒に仕事をしているお馴染み?のルカです(笑)
こちらのワイナリーでも白ワインを中心に色々と試飲させていただきましたが、ビックリしたのは15年以上前のピノグリージョやソーヴィニオン。
なんと樽熟成していないのにとてもフレッシュで果実味豊かな味わいを保っていました。
たまにこうやってベースのポテンシャルの高さを実感してもらうために開けているそうです。
確かに色合いこそ大分深い小麦色になっていますが、香りや味わいは共にフレッシュな状態を保っています。
基本の葡萄のポテンシャルが高いとこうも違うものだと実感させられました。
あと一緒に出してくれたイノシシ肉のサラミ。
この地方の名産で、臭みは全くなく力強い味わいのサラミでとても美味しかったですよ!
日本ではあまり馴染みのないスロヴェニアのワインですが、そのポテンシャルに驚かされたワイナリーでした。